古の播磨を訪ねて~神河町編 その5
大歳神社の大スギ
6月の下旬の梅雨の合間をぬって、神河町大畑の大歳神社の大スギを訪ねました。播但連絡有料道路の神崎南ランプで降りて、すぐ右折し、突き当りから国道312号線へ。北進して、公立神崎総合病院前の信号を右折し、県道8号線を北東のへ約5㎞。途中367号線に乗り換えて越知川沿いにさらに約5㎞。左手に目指す大スギが現れてきました。
この大スギは、推定樹齢は1000年以上、幹の周りは、目通りで約9.6m、樹高は約50m。スギでは、全国66位、県下では、養父市大久保氷ノ山のスギに次いで2位の大きさを誇っており、平成17年(2005)には兵庫県の天然記念物に指定されています。この巨木の横には、「神木 大杉さん」と刻まれた石碑が立てられており、地元では「大杉さん」と呼ばれて親しまれているようです。
この大スギは、推定樹齢1000年というだけあって、本体にもシリコンを詰めた補修のあとが見られました。地面から7~8mのところで分かれている枝も本幹とワイヤで三ヶ所で結ばれていて、本幹と枝が、そのワイヤを通してお互いに支え合っているように見えます。そばに寄ってその樹肌に触れると、炎天下にも関わらず、心なしかひんやりとした感じがし、そのまま幹を見上げた刹那、その巨大さに圧倒され、ただただ茫然としました。よく観察してみるとその枝葉はまだまだ元気な様子で、まさに生涯現役というイメージでした。
この「はりま風土記紀行」のシリーズで折に触れ、播磨の巨木を取り上げてきましたが、この大スギほどの巨木を目の当たりにしたのは初めてです。ここ大畑の大歳神社のご神木で、まさに神宿る大樹に触れ、自分の寿命も少し伸びたのではないかと思ったひとときでした。