古の播磨を訪ねて~播磨町編 その4
播磨町指定天然記念物クスノキ
11月初旬に播磨町の町指定天然記念物である2ヶ所のクスノキを訪ねました。
先ず1本目は播磨町二子立辻(ふたごたてつじ)の二子住吉神社のクスノキです。
拝殿に向かって左端手前にドッシリと、根も充分に張った御神木のクスノキがそびえており、樹齢約500年と言われています。社伝によるこのお社の創建は貞享3年(1686)ですから、神社創建前からこの地に根付いていたことになります。昭和40年(1965)の台風で大きな被害を受け、根も浮き上がってしまっていたようですが、氏子の皆さんの懸命の努力と手厚い保護により枯死を免れ、現在は樹勢も回復して、まだまだ成長半ばといった感じです。
播磨町内で最も古い樹木と言われ、今後は、台風や干ばつ、猛烈な北風にも負けることなく、この播磨町の発展を見守る、より貴重な大木となっていくと思いました。
次は播磨町立播磨小学校のクスノキです。小学校は明治33年(1900)に現在の地に移転してきました。そのころは、阿閇(あへ)尋常小学校と呼ばれていて、この地に移転してきた記念樹として8本のクスノキが植えられたようです。
ところが、昭和23年(1948)に、運動場拡張のために西端の1本だけを残して他の7本は伐採されてしまいました。残されたこの1本は、今後も小学校の歴史を語り継ぐ証人として存在していくことは確かです。この貴重なクスノキは二子住吉神社のクスノキと共に、平成12年5月10日に播磨町の天然記念物に指定されました。
訪問した当日は、運動場のこのクスノキの傍らで、小学生が元気よく体育の授業を受けていました。これからも、播磨小学校の児童の成長の姿、そして、播磨小学校の進化発展していく様子をじっと見守ってくれることを確信し、クスノキや小学生から元気をもらったような気がしながら小学校をあとにしました。